10月11日、ミコノス4日目。
限りなく広がる青い空、白に映えるブーゲンビリアやサボテン。
何て言う美しい景観なのだろう。これこそ思い描いていたエーゲ海。
そう、俺は今ミコノスにいるんだ!と心から実感出来る素晴らしい朝。
ギリシャに着いてから恵まれてこなかった天気。
今日こそは十分に思い切り堪能出来そうだ。
今日は何をしようと計画を練る。
昨日撮った写真は薄暗いから撮り直そうかなぁ?
それともバギーをレンタルして島中をドライブしようかなぁ?
よし、どっちでも出来るよう装備は万端、ホテルからいざ出発!
この日の日差しは本当に強く、肌の露出部分はジリジリ、サングラスをしていても眩しい反射光。
タブレットPCの画面は日差しのせいで、まったく見えない。
素晴らしい!!^^お日様はやっぱり最高だ~~
お目当てのレンタカー店へ向かいながら路地の景観を撮り直しながら進む。
素人フォトグラファーの俺でもそれなりのいい写真が撮れている。
ところで皆良いカメラ持参して来てるなあ。
写真はね、道具じゃないんだよ、感性なんだよと自分を無理やり言い聞かせながら数百枚この日だけで撮った。
お天気がいいとは言え、港は多少シケている。
波打ち際に、スプラッシュが舞う。そしてみな歓声を上げる。
そこに立ったままだとずぶ濡れになると分かるポイントに、忍者のように近づき瞬時にパシャ。
逃げ遅れるとカメラもろともやられてしまう。
明日のフェリー、無事出航してくださいよぉ~と願いながらレンタカー屋にたどり着いた。
さーてどの車種にしようかと店に入る前に物色していたら、久しぶりの陽気にとんでもない眠気が襲ってきた。
んーーーどうしよう。このままバギー借りて出発する?んーー無理だな。眠すぎてやばい。
そういう訳でミコノスでのドライブは諦め、いったんホテルに戻って2時間程シエスタをすることにした。
仮眠から目覚めても外はまだ快晴でいてくれた。やった!もう一回風車に行ってこよう。
たどり着いた頃はもう風車は夕日で照らされ始めていた。
何という美しい風景なのだ。息を飲み込むほどの静寂と、ピンクに近い薄むらさきの夕日。
白い町並みはこの色に染まり、エーゲの宝石と言われるミコノス島の魅力をいかんなく発揮していた。
日の落ちるのはあっと言うまで、風車たちは煌々と照る間接照明でライトアップされ始め、これもまた本当に感動ものだった。
嵐の直後だったからか、この日は観光客が非常に少なかった。
肌寒いせいと夕食時だったせいか一人ひとりと減ってゆく観光客。
そうしてこの美しい景観を文字通り独り占めしてしまった。
何という幸運。ただひたすら何もせずその場に30分ほど、心の底から「今俺はミコノスにいるんだ!」と感動に一人浸ることが出来た。
海から結構離れているのに潮騒の音も静寂の中に溶け込んでいて、全ての煩悩がすっ飛んでいくような気がした。
いつも一人旅は寂しいなぁと思っていたけれど、こういう静寂を味わうなら一人が一番適しているんだなぁ、とも思った。
今こうしてミコノスの夜景を堪能出来ているのは奇跡の連続だった。
だからこそ、この場から立ち去りたいという気持ちは本当に沸き起こらなかった。
これまでトラブルから助けてくれたみんなの顔が浮かんだよ。
みんなが背中を押してくれ、そして今一人でしみじみと、実物の風車の脇で感傷にふけっていた。
旅は波の上がり下がりが激しい。
こんなにもいい体験をした直後に、ある有名ギロス屋の女店員の態度の悪さに
(これが本当に酷いレベル)俺もとうとうブチキレてしまい激しい口論になってしまった。
こちらは正しくオーダーしているし、きちんと対話が成り立っている。
なのに突然ギリシャ語でキレだし、いったん袋に入れた別品を乱暴に取り出し、お前には売らないよと言う。
目が点になった。1億円の取引ビジネスならまだいい。たかが2ユーロ程の串刺しの肉でなぜそこまでキレるのかいな。
頭が真っ白になると英語はポンポン出てくる物だ。俺も猛烈にやり返した。バカバカしい。
手に持った小銭をぶつけてやろうかと思ったけど、ハッと我に返り大人的態度を取り戻した。
ギロスは投げない。なぜなら腹が減っていたから。
ホテルまでの道中、ギリシャ人がとことん大嫌いになり、風車の感動も陰が薄れてしまって残念なイベントになってしまった。
でも悔しい事にこのギロス屋で買ったチキンギロピタはびっくりするほど旨かった・・・。
しかしホントにギリシャ人の接客態度とサービスは酷い。
もう慣れてきたとはいえ、長期滞在でもしないと気づけないギリシャの本質が体感出来たと思う。
当然、文化や歴史や宗教の違いがあるからどっちが正しいと言うものでもないが、人としてどうなの?という感じの事がこれまで多く体験した。
この前に泊まっていたホテルから今のホテルへの移動の際、この日は大雨でタクシーを使ったが、待てども車のトランクを開けてこない。
変だな、と催促したら開けるには開けてくれた。今度は運転手その人が降りてこない。おいおい自分で積めってか?とムカっとしながら積む。
乗ってから行き先を伝えると目的地に着きはした。だが今度はトランクを開けない。催促したら開けてくれるがまた車内から降りようとしない。
それにホテルから呼びつけたからと、相場の3ユーロ増しを要求された。当たり前のように言う。
抗議するも英語が話せない振りをする。
よし分かった。荷物を降ろし渾身の一撃で全体重をかけてジャンプしトランクを閉じてやった。
ドガーーーン!もの凄い音がした。街の中心スクウェアだったので辺りの大勢の観光客がこちらを向いた。
それから涼しい顔をしてその場を立ち去ったが、あのトランクは壊れてくれていると嬉しい。
3ユーロ以上の修理費がかかれば本望だった。
こっちがアジアンだからとナメてるのか?と思いきや、どの国の人にも同じ対応と分かったから、ギリシャ人の体質は大昔からこうなのであろう。
この日もいろいろあったわ・・
ホテルに戻り、たまってた旅行記の草稿を書いてぼんやりしていたら、部屋の中に猫ちゃんが飛び込んできた。
何ごとだーーーー!と相当びっくりしたけど、こういう可愛らしいハプニングなら大歓迎です。笑
入ってきてすぐ出て行っちゃったけどね、あっちも俺も同じぐらいびっくりした顔してたと思う。
今日でミコノス滞在はおしまい。本当に居心地の良い島だったので、離れるのは辛かった。
でも明日は旅のメイン、いよいよサントリーニへ出発する日。
無事に出航してくれよ、遅延するなよ、、と願いつつ、後悔しないよう最後のミコノスナイトを満喫し尽くした。
明日はとうとうサントリーニか!!信じられない気持ちでいっぱいだった。
つづく
ミコノスで撮影した全ての写真はこちら
その1
その2
限りなく広がる青い空、白に映えるブーゲンビリアやサボテン。
何て言う美しい景観なのだろう。これこそ思い描いていたエーゲ海。
そう、俺は今ミコノスにいるんだ!と心から実感出来る素晴らしい朝。
ギリシャに着いてから恵まれてこなかった天気。
今日こそは十分に思い切り堪能出来そうだ。
今日は何をしようと計画を練る。
昨日撮った写真は薄暗いから撮り直そうかなぁ?
それともバギーをレンタルして島中をドライブしようかなぁ?
よし、どっちでも出来るよう装備は万端、ホテルからいざ出発!
この日の日差しは本当に強く、肌の露出部分はジリジリ、サングラスをしていても眩しい反射光。
タブレットPCの画面は日差しのせいで、まったく見えない。
素晴らしい!!^^お日様はやっぱり最高だ~~
お目当てのレンタカー店へ向かいながら路地の景観を撮り直しながら進む。
素人フォトグラファーの俺でもそれなりのいい写真が撮れている。
ところで皆良いカメラ持参して来てるなあ。
写真はね、道具じゃないんだよ、感性なんだよと自分を無理やり言い聞かせながら数百枚この日だけで撮った。
お天気がいいとは言え、港は多少シケている。
波打ち際に、スプラッシュが舞う。そしてみな歓声を上げる。
そこに立ったままだとずぶ濡れになると分かるポイントに、忍者のように近づき瞬時にパシャ。
逃げ遅れるとカメラもろともやられてしまう。
明日のフェリー、無事出航してくださいよぉ~と願いながらレンタカー屋にたどり着いた。
さーてどの車種にしようかと店に入る前に物色していたら、久しぶりの陽気にとんでもない眠気が襲ってきた。
んーーーどうしよう。このままバギー借りて出発する?んーー無理だな。眠すぎてやばい。
そういう訳でミコノスでのドライブは諦め、いったんホテルに戻って2時間程シエスタをすることにした。
仮眠から目覚めても外はまだ快晴でいてくれた。やった!もう一回風車に行ってこよう。
たどり着いた頃はもう風車は夕日で照らされ始めていた。
何という美しい風景なのだ。息を飲み込むほどの静寂と、ピンクに近い薄むらさきの夕日。
白い町並みはこの色に染まり、エーゲの宝石と言われるミコノス島の魅力をいかんなく発揮していた。
日の落ちるのはあっと言うまで、風車たちは煌々と照る間接照明でライトアップされ始め、これもまた本当に感動ものだった。
嵐の直後だったからか、この日は観光客が非常に少なかった。
肌寒いせいと夕食時だったせいか一人ひとりと減ってゆく観光客。
そうしてこの美しい景観を文字通り独り占めしてしまった。
何という幸運。ただひたすら何もせずその場に30分ほど、心の底から「今俺はミコノスにいるんだ!」と感動に一人浸ることが出来た。
こちらは昼間に撮影した風車
海から結構離れているのに潮騒の音も静寂の中に溶け込んでいて、全ての煩悩がすっ飛んでいくような気がした。
いつも一人旅は寂しいなぁと思っていたけれど、こういう静寂を味わうなら一人が一番適しているんだなぁ、とも思った。
今こうしてミコノスの夜景を堪能出来ているのは奇跡の連続だった。
だからこそ、この場から立ち去りたいという気持ちは本当に沸き起こらなかった。
これまでトラブルから助けてくれたみんなの顔が浮かんだよ。
みんなが背中を押してくれ、そして今一人でしみじみと、実物の風車の脇で感傷にふけっていた。
旅は波の上がり下がりが激しい。
こんなにもいい体験をした直後に、ある有名ギロス屋の女店員の態度の悪さに
(これが本当に酷いレベル)俺もとうとうブチキレてしまい激しい口論になってしまった。
こちらは正しくオーダーしているし、きちんと対話が成り立っている。
なのに突然ギリシャ語でキレだし、いったん袋に入れた別品を乱暴に取り出し、お前には売らないよと言う。
目が点になった。1億円の取引ビジネスならまだいい。たかが2ユーロ程の串刺しの肉でなぜそこまでキレるのかいな。
頭が真っ白になると英語はポンポン出てくる物だ。俺も猛烈にやり返した。バカバカしい。
手に持った小銭をぶつけてやろうかと思ったけど、ハッと我に返り大人的態度を取り戻した。
ギロスは投げない。なぜなら腹が減っていたから。
ホテルまでの道中、ギリシャ人がとことん大嫌いになり、風車の感動も陰が薄れてしまって残念なイベントになってしまった。
でも悔しい事にこのギロス屋で買ったチキンギロピタはびっくりするほど旨かった・・・。
しかしホントにギリシャ人の接客態度とサービスは酷い。
もう慣れてきたとはいえ、長期滞在でもしないと気づけないギリシャの本質が体感出来たと思う。
当然、文化や歴史や宗教の違いがあるからどっちが正しいと言うものでもないが、人としてどうなの?という感じの事がこれまで多く体験した。
この前に泊まっていたホテルから今のホテルへの移動の際、この日は大雨でタクシーを使ったが、待てども車のトランクを開けてこない。
変だな、と催促したら開けるには開けてくれた。今度は運転手その人が降りてこない。おいおい自分で積めってか?とムカっとしながら積む。
乗ってから行き先を伝えると目的地に着きはした。だが今度はトランクを開けない。催促したら開けてくれるがまた車内から降りようとしない。
それにホテルから呼びつけたからと、相場の3ユーロ増しを要求された。当たり前のように言う。
抗議するも英語が話せない振りをする。
よし分かった。荷物を降ろし渾身の一撃で全体重をかけてジャンプしトランクを閉じてやった。
ドガーーーン!もの凄い音がした。街の中心スクウェアだったので辺りの大勢の観光客がこちらを向いた。
それから涼しい顔をしてその場を立ち去ったが、あのトランクは壊れてくれていると嬉しい。
3ユーロ以上の修理費がかかれば本望だった。
こっちがアジアンだからとナメてるのか?と思いきや、どの国の人にも同じ対応と分かったから、ギリシャ人の体質は大昔からこうなのであろう。
この日もいろいろあったわ・・
ホテルに戻り、たまってた旅行記の草稿を書いてぼんやりしていたら、部屋の中に猫ちゃんが飛び込んできた。
何ごとだーーーー!と相当びっくりしたけど、こういう可愛らしいハプニングなら大歓迎です。笑
入ってきてすぐ出て行っちゃったけどね、あっちも俺も同じぐらいびっくりした顔してたと思う。
今日でミコノス滞在はおしまい。本当に居心地の良い島だったので、離れるのは辛かった。
でも明日は旅のメイン、いよいよサントリーニへ出発する日。
無事に出航してくれよ、遅延するなよ、、と願いつつ、後悔しないよう最後のミコノスナイトを満喫し尽くした。
明日はとうとうサントリーニか!!信じられない気持ちでいっぱいだった。
つづく
ミコノスで撮影した全ての写真はこちら
その1
その2