2011年11月5日土曜日

【エーゲ旅行記】大事なミッションとドバイ観光

2011年10月6日

朝7時にS君とYちゃんは迎えに来てくれた。
なんて言う親切な二人。旅先の親切ほど身に染みる物はない!

ところで今日は大事な大事な日。
ギャンブル性がめちゃめちゃ高く、やるべきタスクがたくさんある日。

旅が元通り復旧するかどうかの瀬戸際なのです

最悪全てが無になり、想定外のバカ高い余分なお金を払って失意のどん底で帰国する確率の方が高かった。
だから当然緊張でうまく眠りにつけなかった。もし寝れたら相当な鈍感おバカ者だ。


ものすごい準備時間とプラン練り、旅行用品も大枚はたいて揃えたんだ。
今日で辞めたーーおしまいーー!とは絶対に出来ない。

眠いなんて言ってられません。
当事者の俺はいいとして、彼らはみじめな俺のために早起きして駆けつけてくれている。

眠い顔を悟られないよう元気に”おはよう!!!”をした。

まずATMに吸い込まれたカードを取り返しに、
S君いわく、「Your enemy(笑)」 の銀行の本店らしきでっかいビルへ向かった。

外国のオフィスらしく騒々しい。怒鳴り会ってるかのような上司と部下の仕事のやりとり。
ニッポンではちと見られない光景。言い訳が出来ないと無能であるかのような文化。
端から見ているとどっちが上司か分からない。それくらい張り合っていた。

そんなオフィス内で、S君は頭のキレる優秀な男。
手際見事に銀行職員とやりとり交渉をしている。

結局、支店長出せこの野郎、じゃないけれど、
担当者じゃ話にならない、ボスのところに直訴に行くことになった。全てS君のリードの元に。

結果は残念ながらカードは返って来ないとのこと。
銀行の方針である。支店長の親族でさえ過去にカード廃棄を免れなかったそうだ。
コネが聞かないほど規則は厳密であったのだ。それくらい違法使用が問題化しているからだそうだ。
まあこの件は諦める。彼は十二分にやってくれた。とてもとてもかっこよかった。心からありがたく思った。
もう無理なことを嘆いても仕方ない。


続いて国際送金(ウエスタンユニオン)の受け取りに違う銀行へ向かった3人。
実はこっちが重要なのだ。
クレカに関しては俺&大使館でのべ5回は問い合わせし、既に無理濃厚と分かっていたからいいが、頼みの綱の旅行費の振り込みが”今日”されなければならない。

この翌日早朝に、アテネ行きの飛行機がセットアップされているからだ。
 
朝7時に空港へ向かわねばならないから今日中の入金がなされないとアウトなのだ。
まだまだ気が抜けなかったのはこのためだった。


銀行に着くと、無事(感涙) 入金が済んでいた。

これ以上ない安堵感が眠気を誘う。だめだめだめ。お金の勘定は気を抜いてはいけない。
とはいえ、異国の地で札束の感情は相当な神経を使った。3cm程の束を焦りながら何度も感情。
後ろから刺されるんじゃないか???おいおい。

しかしここはUAE。世界のトップクラスの裕福な国。
犯罪もびっくりするくらい少ない。
金持ちケンカせず、これは真実だった。


ふぅ。。昨日までの背筋が凍るような災難は、これで見事解消が出来た。
相棒さんにすぐさま連絡。ホッと胸をなで下ろせた。
まだ問題はでも残っていた。飛行機の便の変更連絡や泊まれなくなった各ホテルへの電話連絡など。
それは部屋に戻ってから心配することにし、まずは大使館にお金を返しに行かなくちゃいけない。

大使館は割と近くですぐたどり着いた。
道中、びっくりするレベルの豪邸が建ち並ぶ。
S君曰く、これは庶民レベルのレジデンスだよ、だって。
ほんまもんの豪邸は日本人の想像レベルを遙かに超えていました。
何もかもやんなっちゃうくらいキングダムでしたよ。

白い大理石の日本大使館。

せっかくだからS君もY君も同席したい、と3人で入場Passをもらい、首から提げる。
お借りしたお金をしっかり返還し、軽い談笑を済ませ、心の底から大使館の方々お礼を申し上げた。
公務とはいえ、~決して大げさじゃないと思う~、命を救ってくれた素晴らしい大使館職員さんたちとお別れする。

過ぎ去ってゆく大使館の建物を眺めながら、ホロホロしてしまった。
彼ら職員さんは、いったい何人の途方にくれたトラベラーを救って下さったのだろう。
敬意に値する仕事だと思った。
わずか二日の間にこれだけ大勢の人から心底助けられる事って人生に何度もないよね。

そう思えば思うほど、この旅は単なる旅行じゃない気がしていた。
うまくいえないけど神秘的な感覚を抱き始めていた。


さて、ドバイ観光だ!!!!
一人浮かれるわけでなく、二人の友人もすごく楽しげだったから余計に楽しみが倍増。
気を使われて案内されてる風じゃないから気兼ねなく俺も同席出来る。
いい感じ~~~~。







ブルジュ・ハリーファは世界一の高層ビル。
この冬公開されるトム・クルーズ主演の
ミッション・インポッシブルでも舞台になっているそう。




豪華な豪華な噴水ショー
(残念ながら見れなかったので他の方の撮られた動画を↓)




贅沢なモール群


巨大水族館のパノラマ




 
名前は覚えきれなかったけどドバイに詳しい方ならピンと来るのだろうな、観光客でいっぱいでした。
写真もいっぱい撮れたし、アホみたいに暑い中、アイスが美味しい美味しい!
もう見応え十分でした。アテネのストライキが無ければ俺のドバイ観光が発生しなかったわけだし
無理矢理アブダビ行きを2日早めなければYちゃんに会っていないし、当然S君にも会う事も無かった。
びっくりするほどの妙縁。全てが絡み合って相乗効果を発揮している気がした。
ストが無くクレカが飲み込まれてなければ、ごくごく予定通りの旅になっていたんだから。
すごくアラブ首長国連邦に愛着が沸いたので、アブダビ発アテネ行きの便を一日後ろにずらす決意をした。
それをS君とYちゃんに伝えると、びっくりするくらい喜んでくれた。


アブダビに戻ってから、真っ白な荘厳なモスクへ連れてってもらい、
そこで人生初のムスリム式で足・首・口・頭を洗い、Prayする荘厳な間に入った。
この体験は一生忘れる事はないだろう。それくらい圧倒され、神に触れる思いをした。



一日5回するお祈り、時間的に出来なかった時はまとめて複数回お祈りをするということを知った。
お祈りの姿勢、何回腰を折るかもお祈りの時間帯で違うんだということも知った。

そういう説明をしてくれるS君のとても素直で真摯な表情が印象的であった。

飛行機の中でお祈りしてる人も見たし、ドバイのモールにpray roomがあって次々とイスラム教の市民たちが続々入ってゆくシーンもしばらく様子を眺めた。急きょのUAE滞在はもの凄くイスラムの雰囲気に近づけた貴重な体験になった。






この日は3人ともめいっぱい遊んで疲れ、すごく美味いイエメン料理を食べた後、それぞれ眠りについた。




一つ自信があるのは、3人の中で俺が一番爆睡したであろうという事だった。
それくらい実のある一日だった。やっと軌道修正出来る!!!!
みんなに感謝して涙がボロボロ出ていた。
こうして一旦かなり遠ざかっていたギリシャがまた現実味を帯び始めていたのです。
 
これを奇跡と言わずして何と言う!!



つづく


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