2011年11月9日水曜日

【エーゲ旅行記】イアまで歩こう!

10月21日 サントリーニのフィラ滞在4日目

この日も快晴!
先日訪れたフィロステファニの街の写真を撮り直しに行こうと決めていた。
フィラのメインロードを北上するとあっという間にたどり着く。およそ10分ほど。
やっぱり晴れた日の撮影は楽しい。目にする物が全て明るい日差しに照らされ何もかもが美しく映る。





フィラ 路上の魚屋さん



小学校があった。






フィラからフィロステファニまでは徒歩でもあっという間に到着!


この間ウェディングドレスを着た新婚さんが記念撮影をしていた教会で、
本当に贅沢な話だけど一人でこの景観を独占する。




オフシーズンていうのは最高だ。観光客が誰も寄ってこないから。
黙って教会そばで、じーっと座っていると強い日差しですぐ肌がジリジリとし出す。
北海道に住んでいるとこのような強い日差しを浴びる事はまず無い。絶対に無い。
だからただ日差しに当たっているだけで、この上ない幸せを感じていた。
頭がおかしく思われるかもしれないけど、俺は建物に向かって言葉を投げかける。
なんて言うのか、エーゲ海建築に思い入れが強いせいかそれぞれがまるで命を持っているように感じるからだ。
ほとんどの観光客は一生に一度しかここを訪れないだろう。
でもサントリーニの可愛らしい建造物は年中やって来ては去る一人一人の観光客を優しく見守ってくれているような気がしてならない。


 
 











フィロステファニの隣町はイメロビグリ。
先日2泊した小さな村だ。
あまりにお天気がいいからバスに乗らずにイメロビグリまでお散歩を続けてみることにした。










ゆっくり歩くと前回見過ごしていた可愛いシーンをたくさん発見出来て、この島のポテンシャルの高さにびっくりした。
完璧にチェックしたつもりでも、やはりまだどこかで見過ごしてしまっているシーンがたくさんあるのだろう。
ここで突然ひらめいた。
どうせなら北端の街、イアまで歩いて行こうじゃないか!
旅は楽をしちゃだめだ。他の観光客がしないことをしてみよう!
地図を見る限りゾッとする距離ではあるが、いや何て事はないだろう。チャレンジする事は大事だ。






























イメロビグリからイアまでの遊歩道(途中絶壁の獣道になる)は
たまに見かけるブティックホテル以外、ほとんど建物も無くなってゆき、
本来サントリーニが近代化する前の粗野な岩石そのままの風景が延々と続いていた。






Oia(イア)はこっち、ていう看板が無ければ不安になってしまう、
閑散とした小道をひたすら行く。
所要時間 4時間半



段々と獣道に!この付近はちょっと足を踏み外したら奈落の底!
その代わり大絶景を感じながらのお散歩が楽しめる。







道中、こうした名も無き教会がちらほら見受けられた。






たまに見かける遊歩道の案内板


ごっそり陥没してるポイント発見。
写真じゃ伝わらない怖さがあった。


人っ子一人いないけど、大絶景が常に見開いているから快感!
思えば遠くへ来たもんだぁ


この白い教会がイア手前の山の頂上。
辿り着いた時は心底ホッとした。



しかもこの模様、白の楽園にも置いた物。
この場所で発見出来て嬉しかったなぁ。

Heart Reef Resort 0004



やっと眼下にイアの町が見えた!心からホッとした瞬間。


この島は火山の大噴火で本当に沈下したんだなぁ。自然の威力を全身で感じられる。
道中何度も、一歩踏み外したら奈落の底っていう危ない道を経由する。
聞こえる音は、自分のザクッザクッという足音とハァハァという息づかい、鳥のさえずりだけ。
ほとんどの他の音は絶壁の構造で吸収されているかのよう。すごく静寂感があった。
そして進行方向の左側には常に、見開いた崖下の海が見えている!
これがどんなアトラクションよりも断然刺激的で心が震わされた。
所詮人間の作った娯楽よりもこうした大自然の力強さが分かる景観の方が遙かに楽しい。
ただただ何もない雄大な絶壁景観を一人歩き続けた。歩いていたのは俺ひとり。
4時間半ほどのトレッキングは思いつきで発生したイベントだったが、この旅で一番楽しい思いでの一つになった。

途中、鎖をしていない大型犬3匹を怒らせてしまって襲われ掛けたり、
ブラッドピットの別荘と言われている大豪邸を通過したり、


もう何年も前にブラッドピットが購入したと報じられてたのに、まだ建造していた。
日本なら2ヶ月で完成してるだろう。ギリシャは建築業もの~~んびりだね。



誰も来そうもない絶壁に腰掛けていたら、突然戦闘機2機が爆音立てて飛び去って驚いたり。
汗びっしょりになりながら、たった一日で真っ黒に日焼けした。
それにしても爪の中の肌まで日焼けするとは驚いた。サングラスをしているのに頭痛がするほどだからうなづける。
この遊歩道、ガイドマップには載ってないけど絶対におすすめしたい。
島とじっくり対話出来て、しかも無料。是非歩いて見てほしい。素敵な発見があるだろう。


この後、イアの町に辿り着き、

サントリーニでびっくりするほど頻繁に見かける飛行機と雲
















イアはフィラと違い、洗練されていて綺麗。
そしてびっくりするほど閑静。














この滑車も作ったなぁ~~。
実物を見て感動~



ピノキオのお土産屋










イアの町でこの教会発見!
愛着のある教会だったから見つけられて幸せ~
実は分かりにくい場所にあって偶然に発見出来たのです。

shadow   04


この風車はホテルになってます。泊まろうと思ったけど高くて辞めました。
有名なシーンですね。





サントリーニ名物のイアで見る夕日撮影。
実は滞在7日目にしてまだ見ていなかった。
最高の場所を陣取って、少し曇ってはいたものの素敵な写真を撮ってから、バスでフィラに戻ってきた。


Farewell to Secondlife13







夏のハイシーズンでは人でごった返す夕日スポット。この日は客もまばらでゆったりと景観を堪能出来て良かったな。
バス停で日本人カップルさんと出会う。しばらく談笑し楽しい時間を過ごしながら、楽しい一日を締めくくった。
終点に着いた時の運転手の、フィッラ!!の声が、おつかれさん、と言ってくれてるかのように思えた。
観光地ではなるべく歩くのがいい!それを知れた素晴らしい日であった。もう最高!
体はクッタクタでも、心はこれ以上ないほど爽快だった。








つづく

フィラで撮影した写真集

その1

その2

フィラからイアまでのハイキングルートの紹介サイト