2011年11月5日土曜日

【エーゲ旅行記】大使館の奇跡

2011年10月5日 正午過ぎ

大使館の中はなぜか優しさに包まれている錯覚がした。

なぜなら、確実に助けてくれるかのようなオーラがあったからだ。
日本国旗が威厳を持っている。



さっき電話で応対してくれた女性職員さんは、素敵な現地の衣装をまとっていた。
にこやかな笑顔。これだけで8時間空港で徘徊していた甲斐があったというものだ。
途切れぬ8時間の緊張状態。少しだけ糸がほぐれた。

一緒にお偉い方が同席してくださって、事情を確認しその日泊まるホテルを大使館のツケで予約をしてくださった。
当面のお小遣い、ホテルまでの送迎。
当日即入金が出来る国際送金の方法も知らせてくれ、この手段がこの後の旅の修正に大いに役立ってくれることになる。
相棒や身内にはしんどい面倒事をかけてしまったが、何とか送金作業を急いでもらえた。

アブダビ出発が、2日後。
飛行機の便を遅らせることは出来ない。それまでに入出金をアブダビ国内で済ませられないとアテネに着いてから出金は出来ない。
ギリシャでも大使館のお世話になる事は避けたい。

そもそも飛行機の旅程を変えると違約金?等々が生じるおそれがあって、
せっかくの格安航空券セットが 「超割高」 正規料金になられたら元も子もない。

○○してはいけない、の制約が付きまとう中での旅程修正。
いったいなんでこんな目に・・・と思いながらも、しなくてはいけないから仕方がない。

アテネのストライキのせいで、ギリシャ好き男が、ギリシャ憎悪男に落ち掛けていた・・・
観光立国がそんなことしたらダメだろ。だから財政破綻するんだよ。
このブログの草稿を書いている時点で、パルテノン神殿が閉鎖されているそうだ。
 大規模デモのせいで。先が思いやられる・・

とにもかくにも、ホテルは大使館の方が送って下さって、2泊滞在でチェックイン代行をして下さった。







ホッとした。これで寝る場所が確保出来た・・・お小遣いでやっと水も買える。
喉が渇きすぎて口の中がぺったり密着していた。極度のストレス状態と、このクソ暑さのせいだ。

でもまだ心配事がある。明日国際送金、無事に完了させられるだろうか。今夜は眠れるのだろうか。
明日の朝8時半に大使館の人が迎えに来てくれ、国際送金の受け取り銀行まで立ち会ってくれると約束してくれた。
どこまで親切丁寧なのだろうか。「非常に良い」の★10個でも足りない。


この夜は爆睡するつもりだった。この直後に受信するメールを読むまでは!!



つづく